理想の相手

2014年6月7日

1.理想の恋人の条件を二つ挙げてください。

2.では、1で挙げた条件をまったく同様に満たす人が二人現れたら、あなたは最終的になにを基準にして相手を選びますか?

 

 

 

……これ有名な心理テストで、2で答えたのが実はその人が一番重視している点です、っていうものなのだが(1は建前、2が本音ってことね)ははは、なるほど、自分が丸裸にされるような、よくできた質問である。

 

2年ほど前、大学のサークル同期の女子数名と集まって飲んでいたときにもこの心理テストで盛り上がった。ド真剣にそれぞれの回答を披露していくアラサー女子たち。「懐が深い方」「安定感がある方」「私の人生をどれだけ広げてくれるか、より角度が広い方」……なんだか回答に深みがある。20歳かそこらの時分に、まったく同じメンバーにこの質問をしたとしてもこうはいかなかっただろう。絶対に「イケメンな方」「足が長い方」「お洒落な方」「運動神経がいい方」とかいう、表面的な回答が並んだに違いない。みなそれなりに色恋の荒波をくぐり抜けてきたようだ。少なくともちゃんと自分を基準にして考えるようになっている。あんたたちも成長したねェ、おばちゃん泣いちゃうよ! と、酒臭いおしぼりを目頭に持って行く途中(私誰だよ!)、メンバーの一人、Kが、背筋を伸ばしてこんな回答を放ったのだった。

 

「私は……一緒にいることで、より相手のためになれる方を選ぶかな」

 

一瞬、座敷が静まり返った。次の瞬間、メンバーそれぞれの両目から、合計して10万枚ぐらいのウロコがザザザーッと一気にはがれ落ちた。ウロコ大フィーバー、出血大サービス、持ってけドロボー! である。

 

相手のためになれる方……だと? 自分基準じゃなくて、相手基準なのか……! 「私は~」「私にとって~」「私のために~」を連発していた私も含む他のメンバーたちは、Kのやわらかな微笑みと内面からにじみ出る輝きとを直視することができず、ただただうつむいて、己を省みることしかできなかった。

 

 

 

「一緒にいることで、より相手のためになれる方を選ぶ」。

 

私自身、歳を重ねるにしたがって、この言葉の真理が骨身にしみてわかってくるようになった。ここ数日連続して書いているが、「相手のためは、自分のため」は、疑いようのない真実なのだ。循環している……というより、まったく同時に、まったくそのままの意味として、「相手のよろこびは、自分のよろこび」になるのだ。そんな世界を、私も少しずつ知っていくようになった。そしてこの「よろこび」こそが本物なのだと、自信を持って言えるようになった。

 

これは、恋愛に限らず、すべての人間関係にあてはまることだ。

 

この「相手のため」っていうのはあれですよ、念のために言っておきますが、たとえばDVとか、借金まみれとか、そういう相手に「援助」をしてつけ上がらせて、「彼には私がいなきゃダメなんですっ!」とか絶叫したりするのとは真逆の位相にあることですよ。だってこれ、少し考えてみれば全然相手のためになっていないですから。(この場合の正解は相手を自立させることでしょう……。)翻って、自分のためにもならないですから。結果として、双方が「光」を失っていきますよね……。

 

そう、この場合の基準は「光」だ。「光」を目指して行動すればいいのだ。それをすることによって、相手も自分も「光」を放つようになる。誰かのためになにかをするような時、「光」は大きな道しるべになるように思う。相手も、自分も「光る」こと。それだけを目指していく。そこにしか正解はないのだ。

 

放たれた「光」は、「影」を駆逐し、二人の間にあった「差」を「取って」いく。(最近こればっかりですね~。)そうして二人を、周囲を、すべてをひとつにする。いや、ひとつであったことを思い出させる。相手がいない世界、つまり、すべてが自分、という世界では、相手(だったもの)のよろこびが、そのまま自分(だったもの)のよろこびになる。というかよろこびしかなくなる。光に満ちた……というか、光しかない世界がそこにあらわれる。(ってこの言い方まじでアヤしすぎる! でもいいや、載せちゃう! ははは!)

 

すべての人とそんな関係が築けたら、それはものすごく素晴らしいことだとは思うが、まあ、人間同士、互いに修行が足りなくて、なかなかそんなことは難しいですよね……。だからまずは「相手のため」になる行動を自分が取りやすい人を選んで、一緒にいることが必要なんだと思う。それがつまり「相性が良い」ということなのだろう。そこからどんどん周りに広げていけばいい。

 

そうやって、少しずつみんなが「あれ、もしかして、相手も自分も同じものなんじゃね? ぜんぶが同じひとつのものなんじゃね?」ってことを思い出しはじめたら、この世から争いは消えていくのだと思う。少しずつ、光やよろこびだけの世界になっていくのだと思う。

 

夢を見すぎだろうか。でも、こっちの「現実」だと思っている世界が夢ではないと、誰に言い切れるだろう。夢を見ているのは、どちらだろうか。

 

 

 

って、Kはぜんぜん、こんな壮大な意味で言ったんじゃないのかもしれないんですけどね! っていうか多分そう。「話膨らませすぎ! アヤしすぎ!」って怒られるかな~。怒らないでね、Kちゃ~ん。。。