W杯と願望実現(その3)

2014年6月19日

昨日の続きです。宣言通り「願い事の叶え方」を書きます。といってもなにも特別な方法をご紹介するわけじゃなくて、ただ昨日書いたことをそのまま逆手に取ればいいよ、という話なんですが……。

 

 

 

たとえば「とにかくモテたい!」という願望を持つ男性がいたとします。(昨日からたとえがやけに俗っぽくてすみません。)起床の瞬間から「モテたい」。ネクタイしめつつ「モテたい」。ご飯を食べても「モテたい」。通勤途中も「モテたい」。仕事中も「モテたい」。風呂に入っても「モテたい」。寝る直前まで「モテたい」……。四六時中「モテたい」ってことしか頭にないわけです。

 

しかし、彼はそう思うだけで、ぜんぜん具体的な行動を起こそうとしません。なんにもしないままに時間ばかりが流れていきます。もうすぐ彼女いない暦5年を数えます。周りの友人たちはどんどん結婚していきます。さすがに焦ってきます。かと言って合コンの誘いもやってきません。自分で合コン開くだけの人脈もありません。どうしようもなくなって、ヤケ食いヤケ酒のちフテ寝といったことを繰り返すようになってしまいました。脂肪の蓄積は止まりません。「モテ」とは対極の位相へと爆走していきます。

 

そんなある日、会社の健康診断があり、彼はメタボ警報を発令されました。「モテを味わうこともなく生活習慣病で死ぬなんてまっぴらだ!」そう思った彼は、どうすればいいか真剣に考えました。それこそ一晩寝ずに考えました。そして出した結論は……「とりあえず、ヤセよう。」

 

そんなとき目に入ったのが、数年前に「モテそう!」と思って買ったはいいけど、近所で試し乗りしたときに思いっきりズッコケてズボンに穴をあけ、それっきりになっていたスポーツタイプの自転車。サドルに積もったほこりを手のひらでそうっと払いながら、彼はつぶやきました。「……乗ってみっかな。」

 

以来、毎週末、彼は近所の河原のサイクリングロードに向かうようになります。

 

初めはコツがつかめず痛い思いもしましたが、少しずつ、自転車と一体となって風を切って走ることが楽しくなってきました。走っているときだけは、自分が太っていることも、モテないことも、いまいち出世できないことも忘れられるのでした。サイクリングというスポーツに、彼はどんどんどんどん夢中になっていきました。

 

そのうち自転車雑誌も読みあさるようになりました。自転車もさらに乗りいいように自分で部品を買ってきてカスタマイズをすることさえはじめました。彼はどんどん自転車の世界にはまっていきました。週末が来るのが楽しみで楽しみで仕方がなくなってきました。趣味ができたことで生活にハリが生まれ、仕事もいきいきとこなせるようになりました。給料も少し上がりました。やがて会社にも片道40分かけて自転車で通うようになりました。体重だってぐんと減りました。体つきも以前より引き締まっていい感じになりました。顔も日に焼けてすっかりシャープに……。その頃には彼を見る女性社員の目も変わってきました。彼自身、自分に自信がついてきて、胸を張って歩くようになりました。

 

そんなある日、彼は同じサイクリングロードを走っていた若い女性数名に声をかけられます。「いつも熱心に走られていますね。あの、私たち、自転車初心者なんです。もしよろしかったら、乗り方のコツとか、教えていただけませんか? ふふ、私たちね、いつも、あの人かっこいいね~って、噂してたんですよ。」彼「えっ!?」女性たち「きゃあ! かっこいい~!!!」

 

こうなったらもう、彼の「モテ」は確定です。というかすでにモテてます。なにかに打ち込んでいる人って、もとの顔がどうあれ、とにかくカッコいいですからね。さらに、彼、もはや「モテたい」って思ってないですから。「モテたい」って願望丸出しの人ほどモテないのは言うまでもなく。彼はそこをクリアしちゃってますから。めでたしめでたし、です。

 

 

 

……って、なんだこの話!!! あまりにもベタすぎて、この話を作った自分自身、開いた口がふさがりません!!! 進研ゼミの漫画か!!!

 

まあ、展開のベタさは置いといて……。とにかく、この彼は「モテたい!」っていう願望を実現させたわけです。で、この話のポイントは3つあって。

 

ひとつめは、「モテたいモテたい」と繰り返していたときには、彼はぜんぜんモテなかったということ。これ、からくりとしては簡単で。「モテたい」をひっくり返せば、「いまはモテていない」という現実があるっていうことで、彼はそこを生きちゃっていただけなんですね。「モテない」現実を引き寄せ続けていた、と。自分で「モテないように」無意識のうちに行動しちゃってたんですね。これは昨日書いた話と一緒ですね。願望実現のメソッドの基本として、すでに叶った体で宣言しなさいっていうのがあるけど(「私はモテています!」とか「史上最高のモテを経験しました!」とか)、それは、こういったマイナスに引きずられるという事態を回避するためのものなのでしょう。

 

ふたつめは、言うまでもなく、なにか行動をしなきゃ、願望なんて実現するわけがないよ~、ってこと。これは大前提ですね。「モテたいモテたい」言っていた時期、彼ははっきり言ってなにもしてませんでしたからね。

 

みっつめは、彼が「モテたい」という願望を持っていたこと自体を忘れていたときに、「モテ」がやってきた、という点。これが一番重要で。なんで忘れたら叶うのかっていうと、「目的」という名の「未来」が抜けるからなんですね。彼は「モテたい」という願望を持っていたことすら忘れて、自転車の世界に没頭していたわけです。モテとかもうぜんぜん関係なく、ただただ自転車に乗っている時間を楽しんだ。それってつまり「いま」に徹していたっていうことで。

 

夢が叶うのはいつだって「いま」です。「未来」や「過去」に叶うんじゃなくて、「いま」叶うんですね。逆に言えば、「いま」に徹した瞬間に夢は叶う。

 

で、「いま」に徹する手っ取り早い方法として、「なにかに夢中になる」っていうのがあって。それで、その「なにか」はやはり、目的に直結するようなものがいい。そっちの方が、自分自身が納得しやすいから。

 

ヤセたい人は運動をすること、歌手になりたい人は歌うこと。そういった行動にただただ夢中になって、「もっと○○だったら」とか「○○になりたい」とかいう希望すら忘れ去るぐらいにひたすらに楽しんで、その行動をしている「いま」に徹することができたら……「夢中になってやっていただけなのに、あれ、いつの間にか、夢、叶っちゃってたじゃん!?」と驚く日は、もう、すぐそこまできています。少し時間がかかったとしても、然るべきときに確実に叶います。これはもう、ぜったいに。自身の経験を鑑みても、間違いないです。

 

 

ここまで長々と書いてきましたが、まとめるとこういうことになります。

 

【願望を実現するためには……】

1.一度強く願う

2.どうしたらそれが叶うのか、いま自分がすべきことはなんなのか、それを真剣に考える

3.考えたことを行動にうつす

4.行動して行動して行動しまくって、「目的」を忘れるぐらいに楽しむ

5.リラックスして「いま」に徹する

以上。

 

 

 

これも、ぜんぶ、「いま」と「自分」と「リラックス」っていうのがポイントですよね。「未来」を夢見る気持ちや、「過去」を振り返る行動は、ときにはすごく重要なことですけど(モチベーションにつながりますからね)、だからといってガチガチになって「いま」をないがしろにしていたら完全に本末転倒で。人間は誰しも「いま」以外を生きることはできないのだから。で、「いま」を生きるのはいつだって「自分」です。「自分」以外にいないのです。そしてリラックスをしている「いま」だけ、人は、「自分」というものを生きることができるのです。

 

それに気づいた人から、真の意味で自由な生き方ができるようになるんじゃないかな、と思っています。

 

なんか偉そうな口調になっちゃってアレですが……。とりあえず三部作完結です!

 

 

 

ワールドカップの時期になると必ず「空襲」に見舞われるK村くん、私にこんな考察の機会を与えてくれてありがとう……。あなたが「呪い」を自力で解く日が来ることを、心よりお祈りしています……。そして無事に今年のW杯の時期を乗り切らんことを……。