72時間断食レポート

2014年7月15日

前の土日においしいものを食べ過ぎて、先週はずっと体調が悪かった。口内炎の治りも遅かった。口内炎は食べ過ぎのサイン。消化器官が弱っていて、これ以上食べて欲しくなくて口内炎を作るのだそう。へえ~! 面白い。じゃあ、ちょっと実験してみようかな。と思ったのが、3日間の断食生活の始まりだった。直前に、精神的に少し参ってしまうこともあったので、徹底的に心身をクレンジングしたかったというのもある。

 

火曜日の夜に少な目の晩ご飯を食べて、そこから72時間の断食生活をスタート。翌日(水曜日)はすんなりと過ぎていった。私はもともとほぼ一日一食の生活(夕飯のみ)を送っているので、一食抜かすぐらい屁でもないわ~(失礼)という感じ。この日は水以外摂らなかった。ふと、「明日明後日も水だけはさすがにキツイかな~」とおののく。それならばと、西式甲田療法の本に書いてあったすまし汁を作ってみようと思い立ち、干ししいたけと昆布を20グラムずつ、2合(1080cc)の水に浸けてから就寝。口内炎はまだ痛い。

 

木曜日の朝は、起きるのが結構しんどかった。目覚ましが鳴ってから1時間後に起きた。早起きだけが取り柄の私にあるまじき失態……。だるい。なんとなく視界がぼやけているよう。低血糖か? それとも毒出しってやつか? ふらふらになりながらブログ更新。昨日の鍋を火にかけて出汁をとり、そこに黒砂糖60グラム、しょうゆ60グラムを入れて味付け。一回につき1合ずつ、昼と夜に飲むとふらふらにならず、筋肉も落とさずに断食ができるのだそう。黒砂糖もしょうゆも若干多すぎるような気もするのだが、ここは専門家の言う通りにしよう……。あまりにいい匂いがしているので、思わず三分の一ほど飲み干してしまう。お味は……みたらし団子のたれを薄めたような? でもおいしい。一口ごとに生き返るようだ。この時点で口内炎はほとんど治っていた。痛みも消えている。むむむ。

 

お昼に再びすまし汁を飲むまで、ずーっと食べ物のことを考えていた。よだれがどんどん出てくるの! 街を歩いても、ついついパン屋さんなどに入りたくなってしまう。いかんいかん! なんだかやたらと喉が渇く。常温のミネラルウオーターをごくごく。昼にすまし汁を飲んで、猛烈な眠気に襲われる。45分ぐらい爆睡してしまった。起きたらおなかがぐるぐるいっている。トイレに直行。食べてないはずなのに出るわ出るわ……。なんだこりゃ。「宿便」と言われるものではない気がするけど……。人体の神秘だ……。

 

夕方から偏頭痛に襲われる。毒出しなのか、台風の影響なのか。つらい……。断食やめたい……と思ってしまう。でも、ふと食べ物のことを考えるのをやめて、自分の内側に注目してみたら、そこにはかつてない静寂が広がっていたのだった。試しに短時間瞑想をしてみたら、びっくりするほど深いところまでもぐっていけた。海の底のような、穏やかで、ほのあたたかい空間。自分の中にそんな部分があったなんて。ちょっと感動。夜にすまし汁を飲んだら全身から信じられないぐらいに汗が出た。全身が熱い。とにかく熱い。急いでお風呂に入ってシャワーで汗を流す。お風呂から上がったらまたおなかぐるぐる……。ねえ、なんで何も食べてないのにこんなに出るの!? 翌日の分の干ししいたけと昆布を水に浸けて、ふらふらになりながらいつもより早めに布団に入る。が、なかなか寝付けなかった。とにかく喉が渇く。だるい……。

 

金曜日。いよいよ最終日。この日はなんだか、起きた瞬間から、ものすご~~~く身体が軽かった。頭もすっきりしゃっきり。ブログもいつもの半分ぐらいの時間で書けてしまう。やるべき作業もさくさくすすむ。心が軽くてうきうきしている。いまならどんなに嫌なやつにだって優しくできるぜ! という感じ。断食ハイか? かと言って浮足立つ感じでもなく、ゆったりどっしり、地に足がついている感覚がある。お腹のあたりにぽかぽかした塊があって、それが地球の中心としっかりつながっているような。空腹感もあまりない。瞑想もすごくいい感じだった。存在というものの芯を見た感じ。はは、大げさか。口内炎は完治している。慢性的な肩こりも消え失せている。とにかく身体が軽い。本来の私ってこんななんだ……と衝撃を覚える。この状態を忘れたくない。お昼にすまし汁を飲んで、またしてもトイレに直行。ねえ、なんでなにも食べてないのにこんなに(以下略 悪いもの全部出ていけ~!

 

夕方。あと3時間で断食終了。もう、ぜんっぜんつらくない。快調そのもの。このまま一週間ぐらい断食続けられそうだが、調子に乗ると絶対に痛い目見るのでやめておく。本にも、「3日以上の断食は、専門機関で行ってください」と書いてあったし。夜、回復食のお粥を鍋にかけながら、最後の断食瞑想。自分はこの3日間で「管」になったのだと思った。いろんなつまりが取れてすっきりした。でもさすがにお粥をお椀に注ぐときには手が震えた。「いただきます!」72時間ぶりの固形物に涙が出た。食前に合わせた手をなかなか離せなかった。食べ物が与えられたことが、自分がそれを食べられるだけの健康を持っていることが、とにかくありがたすぎる。感動の味わいだった。一口ごとに栄養が身体中を巡る感じ。ばくばく食べたくなるのを抑えて、ゆっくりじっくりよく噛んでいただいた。ありがたや、ありがたや……。

 

これをもって72時間断食終了。口内炎も治ったし、自分の健康面でのポテンシャルも知れたし、なにより食べ物のありがたみが身にしみて分かった。すばらしい体験だった。やってみなくちゃわからなかったことがたっっっくさんあった。やって良かった。

 

断食は山登りみたいなものだなあ、というのが大きな感想。先のことを考えるとつらくてつらくて「自分にはぜったい無理……」と思ってしまうが、いま、ここ、この一歩だけを大切に積みかさねていけば、つらくないどころか、足元に咲く花の姿にも気づけたりする。食べ物のことを考えるのをやめて、いま、ここの自分というものと向き合ってみたら、そこには信じられないほどの美しさが広がっていたのだった。

 

また来月もやろうと思う。毎月やろう。またレポートします!