毒蛇を見たら逃げましょう

2016年11月27日

おはようございます。小出遥子です。

こんなたとえ話を聞いたことがあります。

修行者たちが、森の中で熱心に瞑想をしていました。
すると、一番熱心な修行者の近くに毒蛇がやってきました。
その人は毒蛇の姿を認め、どきっとしました。
全身から嫌な汗が噴き出してきます。
しかし、「修行者たるもの、こんなことでうろたえてはいけない。
起こることが、ただ、起こっている。それが真実なのだから……」と言って
内心焦りまくりな自分を鎮めるべく、目を閉じて瞑想を続けました。
数分後、その人は毒蛇に噛まれて死んでしまいました。

……切なすぎるお話です。
そして、ことばで観念を持ち運ぶことの危なさと愚かしさを
同時にあらわしているお話でもあります。

「起こることが起きている」というのは真実です。
でも、ことばでその観念を持ち運んでしまうと、人間って、
そこから「自分」を排除してしまう傾向があるんですよね。

毒蛇が自分の近くにやってきたら、
そりゃあ誰だって焦るし、嫌な汗をかくし、
「逃げたい!」「逃げなきゃ!」と思うはずです。
そう思ったのなら、それに従って全力で逃げていいんです。
それが自然な反応です。
自然な反応が、ただ、起こってくるんです。
それこそが真実です。

だけど、あたまだけで真実をとらえようとすると、
毒蛇に噛まれて死んでしまう、ということが起きてくる……。

これは、あまりにも滑稽な悲劇です。

「さとった自分が真実を眺めている」のではなくて、
「自分と真実はいつだってともにあることをさとる」

こっちが、正解なのだと思います。

毒蛇から逃げている自分さえ、真実とともにあるのです。

真実から自分を排除して、死んでしまいませんように。

自戒を込めて。

 

よい一日をお過ごしください◎