空腹感と幸福感 その2

2014年8月1日

昨日の続きです。「おなかが空いている状態」=「不快な状態」ではない、むしろそっちの方が真実の「快」=「しあわせ」に気づきやすくなるのではないか、というお話。

 

 

 

ここでまた押さえておかなくてはいけないのが、「おなかが空いている状態」=「しあわせ」というわけではない、ということ。(はは、当然か。)あくまでその方が「しあわせ」なるものに気づきやすくなる、というだけのお話で。

 

どういうことかと言うと、前にも書いたけど(「いいこと」≠「しあわせ」という記事をご参照ください)私は、「なにかいいことが起こること」と「自分がしあわせである」ことはノットイコールだと思っていて。「いいこと」がもたらすのは「高揚感」。それは「しあわせ」とものすごく似ているけれど、(それゆえにものすごく間違えやすいのだけれど、)本質的にはぜんぜん違う存在で。

 

「しあわせ」っていうのは、実は外側の出来事とはまーーーったく関係なく、ただ、いま、ここにあるもの。人間という存在のベースに、いつだってどっしりと横たわっているもの。というか、それ自体が私たちの本質と呼ぶべきもの。

 

(私たちって、血や骨や肉でできているんじゃなくて、「しあわせ」でできているんですよ……とか書くと「アヤしすぎる!」の声が飛んできそうなのでこの辺にしておこう……。)

 

 

 

私たちの本質がそれならば、「しあわせ」に気づく方法はただひとつ、自分の内側にただただ目を向け、耳を澄まし、味わい、いま、ここにあるものを感じること。あまりに根本そのものとしてあるがために、いままで一切気にとめなかった部分、その場所に光を当てる、という作業。

 

で、一度見出された「しあわせ」は、もう決して自分からは去らない、というのも強調しておかなくてはならない点で。……というか「去った」ことなんて本当はないんですけどね。「しあわせ」は、いつだって自分とともにあって、というか、自分は「しあわせ」によって成り立っている、ということに一度気づいてしまえば、一旦忘れてもまたすぐに「それ」を思い出せるようになる。老婆を描いているのと同時にそっぽを向いた若い娘を描いた有名な絵(ご存じですか? この「有名な絵」)の中に、自分がいままで見えていなかった異質なものを「見出して」しまった人は、もはやその双方を行ったり来たりできるようになるのと同じように。(「自在」に行き来できるようになるには、多分ちょっとだけ訓練が必要ですが……。)

 

 

 

で、そうだ、空腹感。

 

その、私たちのベースにどっしりと横たわっている「しあわせ」には、「製造所」とも呼ぶべき場所があって、それはおなかの下の部分に、誰もが必ず持つ「丹田」と言われる部分。いや、「製造所」は違うな。なんというか……これは「集積所」だ。「しあわせ」がぎゅぎゅっと凝縮している場所。(「丹田の見つけ方」という記事をご参照ください。今日はこればっかだな。)

 

この「丹田」と「胃」っていうのは、物理的に距離が近いんですね。いや、これ、私が極度の胃下垂症だからなのかもしれないけど、通常の人は胃と丹田はもっと離れているものだとは思うけど……でも、とにかく、なにかを食べて、消化器官がフル稼働しているときには、そっちの方に意識がいってしまって、それゆえに「丹田」に向ける意識の量が少なくなってしまう……と、まあ、単純に、こんなお話だと思うのです。

 

単純すぎてごめんなさい。

 

集積所である「丹田」さえ意識できれば、自分がいつだって「しあわせ」とともにあることに気づけるのに、「しあわせ」に満ちた存在であることを自覚できるのに、外側の美味しいものこそに「しあわせ」がある、と思いこんで、それに飛びついて、物理的に胃袋を満たして、そちらにばかり意識を向けて、食べ終わったらそれで終わり! ……みたいなことだと思うのだ。私たちが常日頃やっているのは。

 

いや、美味しいものは文句なしに素晴らしいものです。それは否定する必要のない事実で。でも「美味しいものを」「腹いっぱい」食べる=「しあわせ」だと思いこんでしまうと、そしてそこに執着してしまうと、ただただ「ここ」にある、本質的な「しあわせ」には、気づきづらくなってしまうんじゃないのかな、というお話です。美味しい食べ物がもたらす「高揚感」が、うまいこと本質的な「しあわせ」への「トリガー」として働けば(さじさん、ありがとう!)こんなに素敵なことはないのですが。

 

 

 

達人になれば、たとえお腹がいっぱいの状態でも、「丹田」に意識を向けることは簡単なのかもしれないけれど、私のように鈍い人間は、できるだけ自分を空腹状態に置いておくことを求めるのです。まあ、単純に好みの問題だと思います。(結局コレか~!)

 

長々とすみません! 「空腹感と幸福感」というテーマでの考察は以上です。お粗末さまでした。