川が教えてくれたこと ―「常楽我浄」編―

2017年4月17日

おはようございます。小出遥子です。

今日も引用からスタートです。

「おん身はそれを学ぶだろう」とヴァスデーヴァは言った。「だが、私からではない。傾聴することを川が私に教えてくれた。おん身もそれを川から学ぶだろう。川はなんでも知っている。人は川からなんでも学ぶことができる。そのとおり、おん身もすでに水から、下に向かって努力するのは、沈むのは、深きを求めるのは、よいことを学んだ。富める貴人シッダールタは一介の舟子となる。博学なバラモン・シッダールタは渡し守となる。それも川から告げられたことだ。ほかのことも川から学ぶだろう」

(『シッダールタ』 ヘルマン・ヘッセ=著 高橋健二=訳 新潮文庫 より抜粋)

私は現在、大きな川のすぐそばに建つマンションに住んでいます。
仕事部屋の窓からはその川を見下ろせるし、
仕事に疲れたら川沿いを散歩してリフレッシュするのが日課です。

ここに住んでちょうど2年になりますが、
その間、私は、多くのことを川から学んだように思います。

その中のひとつが「常楽我浄(じょうらくがじょう)」の意味です。

「常楽我浄」は仏教語です。
「延命十句観音経」の中にもあるので、
聞いたことがある人も多いかもしれませんね。

この、「常」「楽」「我」「浄」の4つ、それぞれ、
「凡夫(迷いの中にある存在)」の視点から見たときと、
「仏(さとりとともにある存在)」の視点から見たときで、
まったく解釈が異なってしまうのです。
それぞれ、「四顛倒(してんどう)」と「四徳(しとく)」と言います。

まあ、いろいろ難しい解説はありますけれど、
川を見ていれば、ここで言われる「凡夫の世界」も「仏の世界」も、
割とあっさり理解できてしまうかな、と。

ちょっとやってみますね。

川はいつだって流れている。
私たちは流れ去るものに執着してしまいそうになるけれど(=凡夫の世界)
川自体は決して流れ去ることなく、いつだってひとところにともにある。
そのことを知れば、執着心自体をサラサラと流していける(=仏の世界)。
これが「常」。

川の流れに抵抗すると苦しくなるけれど(=凡夫の世界)、
流れを受けいれてしまえば苦しみも消えてしまう(=仏の世界)。
これが「楽」。

川に浮かぶはかないうたかたを自分だと思い込むと、
それによって比較が生まれ、争いが生まれるけれど(=凡夫の世界)、
うたかたはいつだって川から生まれているのであり、
川こそがほんとうの自分であることに気づいてしまえば、
ゆったりと構えて、すべてを受けいれながら生きていける(=仏の世界)。
これが「我」。

嵐の真っただ中において、川は濁流となって、さまざまなものをその中に浮かべる。
だからものすごく濁って見えることもあるけれど(=凡夫の世界)、
全体としての川そのもの、川自体は決して濁らず、
ゆえに、汚されることなどぜったいにない(=仏の世界)。
これが「浄」。

凡夫の世界と仏の世界は、いつだってひとところにある。
川が、それを私に教えてくれました。

こんな感じで、これからたまに、
「川が教えてくれたこと」を綴ってみたいと思います。
「川」というか、「水」かな。
川は、水は、なんでも知っている……。

よい一日をお過ごしください◎

 

※こちらのTemple、今週土曜日の開催ですが、まだまだお席に余裕ございます。
 ご友人等お誘い合わせの上、ふるってご参加くださいませ!

4月22日(土)のお昼に、川崎の髙願寺さんにて、
対話の集い・Templeを開催させていただくこととなりました。

今回は、Temple Web掲載の
「二階堂和美さんとの対話/いのちの記憶はのこり続ける」
という記事を糸口として、みなさまと一緒に、
「いのち」からはじまる対話をたのしめたらいいな、と考えております。

ご興味がございましたら、以下のイベント概要をお読みいただいた上、
(下記「ご参加にあたってのお願い」もご熟読くださいませ)
フォームよりご参加のお申し込みをいただけますとさいわいです。

それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
みなさまとお目にかかれるのを、楽しみにお待ちしております。

(Temple運営事務局・小出遥子)

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Temple@髙願寺

日時:2017年4月22日(土)13:30~15:30(受付13:00~)

【タイムスケジュール】
◆13:00~13:30 受付&リフレクション1
→お寺=仏さまの見守る空間で、心地良い音楽とともに、
 思い思いにお過ごしください。
◆13:30~13:45 ごあいさつ&リフレクション2
→Temple主宰・小出遥子のごあいさつののち、
 お坊さんと一緒に、参加者全員でお経を読みます。
◆13:45~14:30 ダイアローグ1
→Temple Web掲載の
 「二階堂和美さんとの対話/いのちの記憶はのこり続ける」
 という記事から感じたことを、参加者同士、少人数のグループに分かれて
 シェアリングしていただきます。(事前に当該記事を各自でお読みになった上で
 ご参加くださいますよう、お願いいたします。)
◆14:30~14:45 休憩
◆14:45~15:30 ダイアローグ2
→グループのメンバーを変えて、引き続き、少人数で対話をしていただきます。
 後半のダイアローグのテーマは、ズバリ「いのち」。
 ご縁にしたがって、ざっくばらんに対話をおたのしみください。

《ご参加にあたってのお願い》

・プログラムの進行上、Temple Web掲載の 
 「二階堂和美さんとの対話/いのちの記憶はのこり続ける」 を
 事前にかならずお読みいただいた上でご参加ください。
・Templeは議論の場ではありません。ご自身のお考えを押しつけることなく、
 違った意見もやわらかい心で受けいれましょう。
・全員が心地よくダイアローグの時間を過ごせるよう、
 各グループごとに、お気遣いと工夫をお願いいたします。
 (例:ひとりの方だけが話し過ぎることのないようにする、など)

上記のルールをお守りいただくことが難しい方は、ご参加をご遠慮ください。
もし、このルールに反するような振る舞いが見られた場合は、
その場でご退場いただくこともございます。
安心・安全な場作りのため、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

会場:髙願寺至心学舎
(JR南武線・東急東横線「武蔵小杉」駅 北口バスロータリー1番のりば(市営バス)、もしくは2番のりば(東急バス)より、バス停5つ目「市営等々力グランド入口」下車すぐ)
http://www.kouganji.net/index.html

定員:30名(先着順)

参加費:2000円(当日、受付にてお支払いください)

お申し込み: こちら↓のフォームよりお願いいたします。
http://ur2.link/Ccn0 

お問い合わせ:temple00001.info@gmail.com 
※髙願寺への直接のお問い合わせはご遠慮ください。

主催:Temple運営事務局(主宰・小出遥子)

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Temple Website:http://temple-web.net/
Temple Facebookページ:https://www.facebook.com/temple00001
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