死を想って生きること

2017年9月22日

おはようございます。小出遥子(こいではるこ)です。

このサイト、「Temple Web」との連動企画で、
「まいてら新聞」という媒体にて、
「死を想って生きること」という連載を担当させてもらっています。

毎回、ご登場いただいた方に、
「人は死んだらどうなると思いますか?」
という質問を投げかけ、死生観をうかがっていく、という連載です。

私はここでは完全にインタビュアーに徹しているのですが、
毎回、ゲストの方々の素晴らしい死生観に触れて、
自分自身のことを深く考えるきっかけをいただいています。

ということで、
今日は小出遥子の死生観、いのち観について書いてみようと思いますが、
それを語る上で、ちょうど先月、このブログをお読みいただいている女性から、
死別の苦しみをどう乗り越えたら良いのか、というご相談をいただいて、
それに回答したやりとりを掲載してみようと思います。
(ご本人のご許可はいただいております。また、一部文章を変更しています。)

小出遥子 さま

いつもブログを楽しみに拝読しています。
心に響くお話しを読んで、癒されて元気づけられています。
いつもありがとうございます。

先日、うちに15年8ケ月いてくれた愛犬が天国に旅立ちました。
中型犬で、もう高齢なので、「今年のこの猛暑を越せるかな~」(庭で飼っていたので)と
思ったり、ある程度は覚悟していたつもりですが、いざ本当にいなくなると、
喪失感があまりに大きくて、完全にペットロスです。
可愛がっていたペットが亡くなってしまったら、誰もがそうなるとは思うのですが、
とても辛くて寂しくて、所かまわず涙があふれてくるし、ご飯ものどを通らないし、眠ることもできず、
こんな私の姿をわんこが見たら、悲しむよなーと思いながら、どうすることもできずにいます。

小出さん、天国に旅立った動物たちは、みんなあちらの世界で幸せに過ごしているのでしょうか?
至らない飼い主で、日に日に後悔ばかりが溢れてきますが、今は自由に、以前のように
楽しそうに軽やかに走り回っていることを願うばかりです。

「苦しかったら、もう頑張らなくていいよ!! もう逝ってもいいよ。大丈夫だから」ってわんこには
言ってたけど、本当に今大丈夫なのかな。。。そんなことばかり気になります。

もう天国に行ってしまったけど、わんこのためにまだ私にできることはあるのでしょうか?

小出さんの思うところを聞かせていただけたら、幸いです。

メールを読んでいただき、ありがとうございました。

Hより

Hさま

こんにちは。
ブログをお読みくださってありがとうございます。
励みになるご感想も、まことにありがとうございます。

ご相談には、基本的にはラジオを通してしかお答えしていないのですが、
Hさまのご心痛が伝わってくるようでいたたまれなくなりましたので、
メールを差し上げております。
なにか、ご参考になればさいわいです。

まずは、わんちゃんのこと、残念でしたね。
お悔み申し上げます。

私も、実家で猫を飼っていたことがありまして、
彼女が事故で突然死んでしまったときは、ほんとうに悲しみに暮れました。

Hさんは、わんちゃんと15年8か月も一緒にいられたということで、
さらにいろいろな思い出がフラッシュバックしてきて、苦しいだろうな、と想像いたします。

ここから先は、あくまで私個人の見解です。

私は、亡くなった人や動物は、どのような亡くなり方であれ、
かならず、一人残らず、一匹残らず、
「救われている」
と考えます。

ここで言う「救い」というのは、
元あった大きな「ひとつ」の世界に還っていくことと同義です。

私たちは、同じ「ひとつ」からやってきて、最後にはかならずその「ひとつ」へと還っていく。
そして、その「ひとつ」には、一切の苦しみはありません。

わんちゃんは、いま、確実に安らかでいますよ。

そして、Hさんも、いつか、必ず、わんちゃんと同じ「ひとつ」へと還っていきます。
もちろん、私も。生きとし生けるもの、みな、すべて。

そして、ここから、少し難しくなるかもしれませんが、
その「ひとつ」というのは、「いまここ」と同義なんです。

だから、Hさんが「いまここ」を生きるとき、わんちゃんもまた、
同じ場所で元気でいてくれます。

少し抽象的なお話しになってしまいましたが、誠心誠意答えさせていただきました。

いまは、できるだけ、ゆっくり心と身体を休めてください。
お友達にお話を聞いてもらったり、ゆっくりお風呂に浸かったり、
少し元気が出てきたら、綺麗な景色を見に行ったり……。

なにか、ヒントになるとさいわいです。

Hさんのご回復を、心よりお祈りしております。

小出遥子拝

小出遥子 さま

大変お忙しい中、ご丁寧なメールの返信をいただき、本当にありがとう
ございました。

小出さんのあたたかいお言葉を何度も頭の中でききながら、号泣しました。。。
でも今までのように悲しみと後悔の涙ではなく、はじめで安堵で思い切り
泣けたような気がします。

わんこが救われてて、今安らかでいてくれたら、こんなにうれしいことはありません。
わんこがいなくなったさみしさはとても埋められないけれど、彼が「ひとつ」に還って、今安らいで
いると想像すると、私の方が救われ、安心できます。

小出さん、本当にありがとうございました。
メールを通して小出さんのお優しいお気持ち、誠実さをますます感じ、本当に感動いたしました。
これからもブログ、御本を読ませていただきます。もちろん動画も楽しみにしております。
お忙しいとは存じますが、どうぞご自愛くださいませ。
ありがとうございました。

Hより

「死んだらどうなるのか?」
「“ひとつ”に還ります」「その“ひとつ”は“いまここ”です」

これが、現時点での、私のリアリティです。

ただ、これが唯一の「正解」だとはまったく思っていません。
人の数だけ「正解」はあるし、
だから、なにが合っていて、なにが間違っているとか、
そういう話は、ここにおいてはまったく意味を持たないと感じています。

近しい存在の死を目の前に苦しみを抱える方に、
私のことばがどれほどの力を持つのか……。
途方に暮れてしまうようなところはあるのですが、
こういうときは、とにかくまっすぐに、
自分自身が生きるリアリティを、つまりは自分自身の「物語」を、
こころを込めてお届けするしかないのだな、と……。

Hさんのおこころが、少しでも楽になったのならうれしいのですが……。

死を想って生きること。
生きている限り、生きていかなきゃならないのだから、
死を想うことで、生きる力を養っていかなくては。

死者は、いつだって生者とともにあって、
そっと力づけてくれているのだと思います。
「正解」も「不正解」もないけれど、それだけは確信しています。

ただ、生きていきましょう。

よい一日をお過ごしください◎

次回「遥子の部屋」は10月6日(金)20時からです。

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