「あなたは今を、生きようとしていますか?」

2015年10月14日

先日、藤田一照さんがお住まいの、神奈川は葉山の「茅山荘」にお邪魔してきました。

 

後藤サヤカ監督のドキュメンタリー映画『Buddhist 今を生きようとする人たち』の上映会が開催されたのです。

 

 

 

私も、サイト作成をお手伝いさせていただいた関係で、

 

いままでに何度もこの映画を観させていただいているのですが、

 

これ、ほんとうに……

 

なんだろ……

 

なんというのかな……

 

観る者を、否応なくスクリーンの内側に巻き込んでしまう映画、というか……

 

とてつもないうつくしさと、とてつもない力強さとが、

 

完全に同居してしまっている映画なんですよね。

 

 

 

この映画には、6人のBuddhistが登場します。

 

どういう基準で人選が行われたのか、というところですが、

 

監督いわく、

 

ご縁に従いつつ、

 

タイトル通り、今を生きようとする姿がにじんでいる、

 

そういう人たちに取材させていただいた、

 

とのことでした。

 

 

 

この映画、ある意味、とても危険なんですよ。

 

なぜなら、さっきも書いたけれど、観る者を否応なく巻き込んでくるから。

 

この映画は、それ自体が鏡になって、

 

観る者の「今」を、ひとつも隠さず、正直に映し出してしまうんです。

 

 

 

「あなたは今を、生きようとしていますか?」

 

この問いを、ここまでまっすぐに投げつけてくる映画を、私はほかに知りません。

 

 

 

 

 

先日の上映会では、映画本編のあとに、

 

後藤サヤカ監督と、出演者でもある藤田一照さんへの、

 

会場からの質疑応答のコーナーが設けられていました。

 

 

 

そこで、一照さんが、

 

「頭燃を払うが如く」

 

という表現を使われたのが印象的でした。

 

 

 

これは、道元禅師の遺されたことばということですが、

 

「頭についた火を払うような真剣さで修行に励みなさい」

 

といったような意味になるのだそうです。

 

 

 

サヤカさんは、2011年の東日本大震災後、

 

「生きる」ということに、

 

本気で、真正面から、向き合われたのだそうです。

 

 

 

兵庫出身の彼女は、1995年の阪神淡路大震災も経験されているのです。

 

いわく、「その恐怖を、身体が覚えてしまっていたので」。

 

 

 

自分もいつ死ぬかわからない。今、自分にできることはなんだろう……

 

その切迫した思いの中で、いつしか、彼女は、強い願いを持つようになりました。

 

「生きる」

 

その根源的、究極的な問いを、自分だけじゃなく、多くの人にも投げかけたい。

 

その一念で、前作の久高島のドキュメンタリー『はじまりの島』と、

 

今回の『Buddhist 今を生きようとする人たち』を、作り上げてしまったのでした。

 

 

 

そこには、なみなみならぬ苦労があったことでしょう。

 

がむしゃらに働いて、莫大なお金を作って、

 

2年かけて日本と世界を飛び回ってカメラを回して、寝る間も惜しんで編集して……

 

聞くと、本当に、信じられないスケジュールで、すべてを回されていたようでした。

 

頭で考えたら到底不可能と思えるようなことを、

 

彼女は、全力で成し遂げてしまったのでした。

 

 

 

なぜ、そんなことが可能だったのか。

 

そこに、「やむにやまれぬ」情熱があったから、

 

としか言えないのではないでしょうか。

 

それこそ、「頭に火のついたような」状態で、

 

昼もなく夜もなく映画に向かって、

 

そうして、あのとてつもない作品を完成させてしまったのでした。

 

 

 

監督自身が、愚直に、真剣に、「今を生きる」中で作られたこの映画、

 

観る者に「今を生きる」ことを力強く問いかけてくるのは、

 

当然のことなのかもしれません。

 

 

 

 

 

「あなたは今を、生きようとしていますか?」

 

この問いに対する自分自身の答えに、私は、力をもらいました。

 

 

 

 

 

みなさまも、機会があれば、ぜひ、各地で行われている上映会に足を運んでみてください。

 

「今を生きようとする人」には、届く映画だと思います。

 

 

 

『Buddhist 今を生きようとする人たち』