さくら

2018年3月29日

「さくら」

ことしも生きて
さくらを見ています
ひとは生涯に
何回ぐらいさくらを見るのかしら
ものごころつくのが十歳ぐらいなら
どんなに多くても七十回ぐらい
三十回 四十回のひともざら
なんという少なさだろう
もっともっと多く見るような気がするのは
祖先の視覚も
まぎれこみ重なりあい霞だつせいでしょう
あでやかとも妖しとも不気味とも
捉えかねる花のいろ
さくらふぶきの下を ふららと歩けば
一瞬
名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態
生はいとしき蜃気楼と

(『谷川俊太郎選 茨木のり子詩集』岩波文庫 より)

毎年この時期になるとかならず思い出す大好きな詩です。
このブログでも、過去何度も引用させてもらっています。

死こそ常態
生はいとしき蜃気楼

いまここに、こうして「ある」という不思議。
なにがどうしてこうなっているのか、
その理由を問うことすらナンセンスに感じられるほどの、
圧倒的な不思議さ、不可思議さ。

「ある」のベースには、底知れぬ「ない」が横たわっていて……。

「ある」けど「ない」。
「ない」けど「ある」。
いや、やっぱり、「ない」からこそ「ある」。
それでもやっぱり、「ある」けど「ない」。

去年見たあの桜は、どこへ消えてしまったのか。
一昨年見たあの桜は、3年前見たあの桜は、
10年前見たあの桜は、20年前見たあの桜は、
生まれてはじめて見た、あの桜は……。

きっと、ほんとうは消えてなどいないのでしょう。

いま、この目で見ている満開の桜は、
去年見たあの桜であり、一昨年見たあの桜であり、3年前見たあの桜であり、
10年前見たあの桜であり、20年前見たあの桜であり、
生まれてはじめて見た、あの桜であるのでしょう。

すべては、いまに「ある」のでしょう。
そして、やっぱり「ない」のでしょう。

この不思議さ、不可思議さを抱きしめて、
生きていくしかないのでしょう。

 

お読みくださってありがとうございました。
よい一日をお過ごしください◎

 

4月28日(土)の13時から、北鎌倉の円覚寺さんにて、
Temple School第4弾を開催します!
ゲスト講師は臨済宗円覚寺派管長の横田南嶺さんと、発酵生活研究家の栗生隆子さん。
今回は、特別に、栗生さんお手製の甘酒を一杯ずつサービスいたします。
また、お土産として、乾燥麹150グラムと、
発酵食のレシピを印刷したプリントをお配りいたしますよ。
どうぞおたのしみに!
こちらも先着80名さま限定。お早めにお申込みくださいませ。

http://temple-web.net/event/105/

次回「遥子の部屋」は3月31日(土)20時からライブで放送します。

小出遥子への質問、お悩み相談、最近のブログやTempleのご感想など、
どなたさまでもお気軽にメッセージくださいませ~。
ご質問やご相談には、番組内で、可能な限り、お答えさせていただきます。

フェイスブックページ(https://www.facebook.com/koide.haruko/)に
メッセージを送っていただくか、
Templeのメールアドレスにお願いします。

temple00001.info@gmail.com
(@を半角に変えてお送りください) 

あなたのお話、小出遥子が対面でお聞きします。
お悩みのご相談もOK。
これまでの人生をしみじみと振り返っていただくのもOK。
どのようなお話でもまったく問題ございません。
安心できる空間(東京都内のお寺の一角など)で、
ゆっくり、じっくり聞かせていただきます。
もちろん、秘密は厳守いたします。
ご興味ございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

temple00001.info@gmail.com
(@を半角に変えてお送りください)

※スカイプでの遠隔個人面談もはじめました。
こちらもお気軽にお問い合わせください。

月イチで「リアル版・遥子の部屋」というお話会(飲み会?)を開くことにしました!
くつろげる空間で、おいしい食べ物や飲み物(お酒も!)をたのしみながら、
少人数(最大15名程度)で、の〜んびりお話できたらな、と思っています。
このブログに書いているようなお話を、もっとディープに語ります。
ご質問も大歓迎ですよ〜。

来月は、

■4月15日(日) 13時半〜15時半 東京都渋谷区笹塚周辺某所

にて開催いたします。
参加費は2000円です。

ご興味ございましたら、
お名前と、ご連絡先と、小出へのひとことを添えて、
以下のアドレスまでお申し込みください。
メールタイトルは「「リアル版・遥子の部屋(4月東京会場)」参加希望」としてください◎

このブログを読んでくださっている方でしたら、
老若男女問わず、どなたでもご参加いただけます。
お気軽にお越しくださいね。お待ちしております!

temple00001.info@gmail.com
(@を半角に変えてお送りください)